電子図書館に活用できる「xID」
マイナンバーカードと連携した電子図書館のメリットや自治体の導入事例をご紹介
自治体の電子図書館の導入は、2020年の新型コロナウイルス感染症の流行以降、増加傾向にあり、電子出版制作・流通協議会によると、2023年10月1日時点で、520自治体(※1)が電子図書館を導入しています。その利便性の高さからメディアにもよく登場しており話題(※2)の電子図書館ですが、2023年10月、全国で初めてマイナンバーカードと連携した電子図書館サービスが福島県昭和村で公開(※3)されました。
本記事では、デジタルIDアプリ「xID」(クロスアイディ)(※4)と連携した電子図書館サービスの概要や連携の背景、自治体の導入事例について解説しています。電子図書館導入の折りにはぜひお役立てください。
※1…電子出版制作・流通協議会「公共図書館電子図書館自治体別導入館資料」
※2…参考:朝日新聞「スマホで読める電子図書館始めます、延岡市が11月3日から」
※3…NHK「昭和村 全国初 マイナカード活用した電子図書館 運用開始」
※4…マイナンバーカードと連携することで、より手軽に本人確認、本人認証、電子署名ができるデジタルIDアプリのこと。 参考:xID株式会社コーポレートサイト
電子図書館とは
電子図書館は、書籍や雑誌などの電子化された出版物や資料を集め、オンライン上で提供するシステムのことです。このサービスを利用すると、住民は図書館の開館日や時間、天候、距離などに制約されず、どこにいてもインターネットで電子書籍を検索し、借りたり返したり閲覧することができます。電子図書館のメリットを整理すると下記のようになります。
xIDと電子図書館が連携するようになった背景
そもそも図書館は、地域に住む住民や在学・在勤している人の利用が前提となっており、本人確認や住所確認が必要になってきます。これまでは図書館の窓口で本人確認・住所確認を行い利用登録をしてきました。電子図書館でも同様で、住民は窓口で本人確認・住所確認を済ませて利用者登録を行う必要があり、すぐに電子図書館サービスを利用できませんでした。そのため、従来の図書館の登録者数を超えた電子図書館の利用者数の増加や、図書館未利用者層へのアプローチも難しいという課題が生じていました。
「xID」と連携した電子図書館のメリット
2023年9月、xIDは、電子図書館サービスを提供するメディアドゥと連携し、xIDを通してマイナンバーカードの公的個人認証を活用できる電子図書館サービスの提供を発表しました。(※)
「xID」と電子図書館が連携することで本人確認・住所確認を含む利用者登録プロセスが完全にデジタル化され、住民は図書館を訪れずに利用登録から書籍の閲覧、返却までをオンラインで利用できるようになりました。
ここで電子図書館の利用が完全オンライン化されることで、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。
※参考…「全国初、xIDとメディアドゥが連携し、マイナンバーカードを活用した電子図書館サービスの即時利用とセキュリティ向上を実現」
住民の利便性向上と職員の窓口対応業務の削減
電子図書館の利用登録がオンラインで完結することで、住民が図書館を訪問するための移動時間や窓口での手続き時間が短縮されます。合わせて窓口で対応する職員の業務も軽減されます。
新しい利用者層へアプローチ
利用者登録から図書の閲覧、返却までが完全にオンライン化され、利用者は一切図書館を訪れる必要がなくなりました。そのため図書館から遠い場所に住んでいたり、日中働いている会社員や子育てをしている主婦など図書館に行きづらかった人たちの利用も期待できます。
高い安全性と利便性
「xID」を使って生体認証(指紋・顔など)を含む多要素認証(※)によるログイン(政府ガイドラインの保証レベル2以上)をすることで、ID/パスワードを不正に使い回すなどのなりすまし利用を解決することができます。また生体認証を活用すれば利用者はパスワード忘れの心配もなくなるため、利便性を同時に実現します。
※…認証の3要素である「知識情報」、「所持情報」、「生体情報」のうち、2つ以上を組み合わせて認証すること 参考:野村総合研究所「多要素認証 | 用語解説」
自治体における「xIDと連携した電子図書館」導入事例
すでに「xID」と連携した電子図書館は全国の自治体へ導入が決まっており、現在情報を公開している自治体の事例をご紹介します。
福島県昭和村
岐阜県美濃市
茨城県五霞町
さいごに
xIDでは、パートナー企業と協力し、今後も全国の自治体と連携して電子図書館の普及を目指し、行政デジタル化サポートを進めてまいります。この取り組みに興味をお持ちの自治体や事業者の担当者様は、ぜひ以下の連絡先までお問い合わせください。